トップページ > case
オフサイトミーティグ活用事例3-人材育成プランの策定
今回の事例は、指示命令型のマネジメントを人材育成という切り口からどのように変えていくか再現してみました。プロセスデザイナーとして問題をどのようにとらえ、どのような打ち手を考えているか、参考にしてください。
1. テーマ 若い人を育て、マネージャー自身も成長を実感したい
2. 舞台 輸送機器メーカーY社 生産技術部 部品事業グループ
3. オーナー(依頼者) Y社生産技術部長
4. 問題状況
生産技術部の次長であるAさん(45歳)は突発の出張・会議が多く、部下とコミュニケーションをとりたくても時間が確保できずに日常業務に追われていた。部全体で目指す方向をマネージャーとして認識できておらず、積極的な不平・不満を言えない/聴けない雰囲気が職場全体に蔓延していた。Aさんは上司や部下が何を考え、部やグループをどうしたいのか、どんな仕事に関心を持っているのか確認したいと考えていた。
5. 活動の主体
部品事業グループ長Bさん(40歳)は、以前であれば業務の節目で成功体験が得られ、上司に誉められつつ自分の成長を実感できていたが、今の仕事の中では、現場のモチベーションを上げる努力が自分自身を含め足りず、若手が育っていないことに強い危機感を感じていた。
6. オフサイトミーティングの準備
①部長及びAさんとプロセスデザイナー(以下、PD)の準備ミーティング
・オフサイトの考え方、全体の進め方を共有する
・ゴールイメージとプロセスを一緒に考える
⇒ 関心事 : 一人一人がエネルギーを持って仕事ができる部を実現したい
②Aさんと若手層(含むBさん)の作戦ミーティング
新人育成、助け合いの風土作りに関心が強そうなマネージャーの中から、比較的時間の都合がつきやすいメンバーを8名集めて話をした。次長であるAさんは、今自分の抱えている問題意識・不安感を訴え、部長が何を考えているか、来る限り前向きに話をしたところ、Bさんを含めマネージャー層は上司が言っていることに対する信頼関係が薄いことが一番の障害になっていることを改めて認識した。そういった経緯を踏まえ、部長/マネージャー間でオフサイトを実施することとした
③Aさんが、部長へ声をかけて状況を説明する
④ Bさんをリーダーとしてスコラと事前に当日の進行打ち合わせ
・進行役:Bさん ・参加者:8名
・全体の流れゴールイメージの確認 : お互いにありたい部の人材育成プランを共有
7. オフサイトミーティングの流れ
オフサイトのルール紹介(スコラ)→前半フリーディスカッション(参加者が仕事のなかで 実現したい自分の夢について語る)→後半フリーディスカッション(組織のなかでのキャリアプランやその意味するところを語る)→チェックアウト(参加者が感想をひと言ずつ語る)
8. オフサイトミーティングのフォロー
①Aさん・Bさん・スコラのPDで振り返りミーティングを実施
・足りなかった視点を含め、今後の展開シナリオ案を出し合って整理する
②人材育成プランの実践(時間を捻出し定期的に部下の悩みを共有する時間を持つ)
③スコラから、部長へのフィードバック
9. 成果
① 将来の部のありたい姿という議論を踏まえた人材育成プランの策定
② 職場の中で積極的な不満が言い合えるという安心感の広がり
② 職場の目指す方向を認識できる効力感・部全体の一体感の向上
10. スコラのプロセスデザイナーの役割
① メンバー相互の意見交換によりアイディアをまとめるプロセスのコーディネート
② 事前、事後を含めオフサイトミーティング全体の運営
・自然な形で素朴な疑問点を投げ掛け、気づきの機会を増やす
・他社事例など異質な視点を提供する
・事前に設定した議論のルールを徹底させる(人の話を聴く、議論を前に進めるなど)
・他責ではなく自責になった時のコメントを評価し、解決策を皆で考えられるよう促す
⇒スコラに頼んだらどうなるの? ここをクリックしてください!
オフサイトミーティグ活用事例2-収益力向上プロジェクトチームのチームワーク醸成
この事例では、「オフサイトミーティングのある場面での、参加者のやりとりの再現」を最後に書いてみました。実際のやりとりをほぼ忠実に再現してあります。参加者の方々のやりとりと、プロセスデザイナーの突っ込みもお楽しみ下さい。
1.テーマ 収益力向上プロジェクトチームのチームワーク醸成
2.舞台 産業設備機械メーカーZ社 収益力向上プロジェクト
3.オーナー(依頼者) Z社社長
4.問題状況
Z社では、2年前から収益力向上プロジェクトをスタートさせ、まずは機械設計業務の効率化を狙いとして成果を出していた。その後、第二弾として、営業・設備設計・工事・調達の各部門を中心とした収益力向上プロジェクトに取り組み始めるところだった。しかし、同社では今までの歴史の中で、これらの部門間の協力がままならず、業務上のネックになることが少なくなかった。同社社長は、プロジェクト成功のためには、チームメンバーでもある各部門の部長どうしの牽制作用を弱めて協力関係をつくり、良きチームワークを築くことが必須条件であると認識していた。この課題を解決するために、プロジェクト開始に際して部長どうしのオフサイトミーティングを開催しようと考えた。
5.活動の主体
プロジェクト事務局課長Aさん(36歳・商品開発部に所属していたが、全社プロジェクト推進の要としてプロジェクト事務局の専任メンバーに就いた)
6.オフサイトミーティングの準備
①Z社とスコラのプロセスデザイナー(以下、PD)との準備ミーティング
・Aさん、Aさんの上司、社長より、会社概況、プロジェクトの背景と期待、プロジェクトメンバー個々の背景、オフサイトミーティングへの期待などを教えてもらい、会社やプロジェクトへの思いを共有する
・オフサイトの考え方、全体の進め方、今回のゴールイメージを共有する
②Aさんとのメールのやりとり
・当日の参加者(11名、社長は2日目の途中から参加)、スケジュール、会場、資料(オフサイトミーティング説明レジュメ)、準備物(PC、プロジェクター、ホワイトボード、食事、懇親会、飴類、飲み物など)の確認
③当日、Aさんと事前の最終確認
7.オフサイトミーティングの流れ
●1日目
15:00~18:00 今回の主旨説明(Aさん)→「強いチームとは」の情報提供とオフサイトミーティングの紹介(スコラPD)→自己紹介(①プライベートのこと②仕事のこと)
18:00~19:00 夕 食
19:00~ 懇親会
●2日目
8:30~12:00 チェックイン(参加者がひとりずつ、今回のオフサイトミーティングのゴールイメージを語る)→チームの共有ゴールをポストイットに書き出す→ポストイットを貼り出す→フリーディスカッション→アウトプットの確認(9の成果を参考)→社長からのメッセージ→チェックアウト(参加者が感想を語り、ゴールイメージの達成度を述べる)
8.オフサイトミーティングのフォロー
終了後、Aさん、Aさんの上司、スコラのPDとで振り返りミーティングを実施。オフサイトミーティングの成果と事務局のアクションの2点を確認し合う
9.成果
①調達・設備設計・工事を中心に参加者の牽制度が低下し、協力関係のきっかけができた
②プロジェクト会議では「悪い情報」を歓迎し、「悪い情報」を出したメンバーに感謝の言葉を述べる
③②をプロジェクトメンバーの心得としてポスターを作成する
10.スコラのプロセスデザイナーの役割
①問題状況の解決へ向けた、オフサイトミーティングの設計
②事前、事後を含めたオフサイトミーティングのコーディネーション
・言いにくいハードルを下げて、気楽で真面目な雰囲気をつくる
・意見の相違による対立点を明確にし、やりとりを誘発し共通理解を得る
・他社事例から、問題解決のヒント、問題を見る視点を投げ込む
11.オフサイトミーティングのある場面での、参加者のやりとりの再現
2日目の終了1時間ほど前の場面――調達部長(以下、調達)・設備設計部長(以下、設備)・工事部長(以下、工事)がお互いの関係についての問題が顕在化しているにもかかわらず、それを先送りしようとしていた。
調達:「設備設計が出す調達品の要求仕様書に不明確な部分が多いようだ。また、すでに納期が間に合わないものも多い」
設備:「細かいところは聞けばいいじゃないか」
調達:「聞いてもその場で明確にならない、と言っている」
設備:「そんなことはないと思う、でも、調達部のメンバーも正直に購入原価を教えないようだ」
調達:「そんなバカな、そんなことがあるはずがない、どの案件のどの部品のことだ、証拠を示せ」
設備:「今は覚えていない」
調達:「覚えてもいないのに、いい加減なことを言うな」
設備:「部下からそういう話があったんだ、部下はウソなんか言わない」
調達:「事実で話してくれ、話が進まないだろ」
皆さん:「・・・」
某氏:「他の話をしようか」
PD:「この問題を先送りにして大丈夫ですか?」
工事:「いいんじゃないの、話したくないようだし」
PD:「本当にいいんですか、もう一度“強いチームの条件”を思い出してください、こういう問題をきちんと向き合って話し合えてこそ、いいチームができていくと思いますよ」
工事:「じゃあ言うけど、ウチでも工事現場に来るはずのモノが納期通りに来ないという話が結構ある」
調達:「それもウチが悪いのか」
工事:「調達に聞いても、メーカーがどうのこうのと言い訳ばかりらしいが、よく聞くと何日に延びたと教えてくれるようだ、先に連絡してくれれば何も問題にならない」
調達:「いつだ、どの案件だ、事実で話してくれ」
工事:「そういう話をよく聞く、という話だ」
調達:「事実を調べさせてもらう、それでいいだろう」
Aさん:「それで解決する話ですか、『できていない』『間に合わない』『わからない』といった『悪い話』がしにくいところが問題ではないでしょうか」」
PD:「2つ問題があって、ひとつはお互いに『悪い状況』を隠そうとしたり、ごまかそうとすることが当たり前になっていること。もうひとつは、そういう話をしたときに相手や周囲が一緒に解決策を考えたり、カバーしあったりしてくれないと思い込んでいる、つまり信頼感がないこと。これでは問題が隠れてしまいます。そういうネガティブな話が出たときに、相談に乗ってくれるという信頼感があれば、本当の問題がざくざく出てくるんじゃないですか? だって、お互い様じゃないですか、人間は失敗をする存在ですよ」
Aさん:「プロジェクト会議でも、設備設計部の参加者から『まだ設計が終わっていない』という話が出たら、工事部長はすぐに『だれだ担当者は』と犯人探しをするような発言で、怒りますよ」
工事:「それは当たり前だろう」
PD:「その当たり前が、『悪い話』を出させていない可能性はないですか」
工事:「そんなバカな、そんなひ弱でどうする・・・?」
設備:「あるかもしれない」
Aさん:「怒ったり、犯人探しをするんじゃなくて、遅れた原因を一緒に考えればいいんですよ。皆さんのような偉い人が思っている以上に、下は言い出しっぺになって損することを嫌がってますよ」
・・・・・
PD:「今日集まったメンバーで、プロジェクトメンバー間では『悪い話が出たら感謝する』をチーム心得として、ポスターか何か作ったらどうでしょうか?」
某氏:「オレはその話に乗った、賛成」
皆さん:「賛成」
⇒スコラに頼んだらどうなるの? ここをクリックしてください!
オフサイトミーティング活用事例1-上司が自分たちを見てくれているのか不安
ここでは、オフサイトミーティングの活用事例を掲載していきます。組織には、単にしくみをつくったり、指示命令では解決されない、しかし常に抱え込んでしまう問題状況が存在します。具体的にどのような問題状況にオフサイトミーティングが有効なのか、これから紹介していく事例によってイメージをつくっていただきたいと思います。
1.テーマ 上司が自分たちの仕事を見てくれているのか不安
2.舞台 生産設備メーカーX社FA事業部技術部機構設計グループ
3.オーナー(依頼者) X社FA事業部長
4.問題状況
機構設計グループのグループリーダー(以下、G/L)であるAさん(49歳)は、ユーザーとの打ち合わせが多く、週に二日は会社におらず、会社にいると思うと部品メーカーとの打ち合わせ、社内会議と席を温めることがない。席にいても眉間に皺を寄せて近寄りがたい。部下にとっては、Aさんが何を考えていて、グループをどうしたいのか、自分たちの仕事に関心を持っているのか不安だった。
5.活動の主体
機構設計グループ主任Bさん(38歳・自分も含めて現場の設計者のモチベーションが上がらないことに、従来より問題意識を感じていて、何とかしたいと思っていた)
6.オフサイトミーティングの準備
①Bさん、Cさん、スコラのプロセスデザイナー(以下、PD)との準備ミーティング
・オフサイトの考え方、全体の進め方を共有する
・ゴールイメージとプロセスを一緒に考える
②若手の作戦ミーティング
Bさんが、後輩の世話役的存在になっているCさん(30歳)に声をかけて、Cさんが4名の若手を誘い会議室に集合。G/LであるAさんに自分たちの不安感を伝え、Aさんが何を考えているかを教えてもらい、相互の理解を促進することで合意。CさんがAさんを誘うことを決定。
③Cさんが、Aさんへ声をかける
④Bさん、Cさん、スコラのPDで当日の打ち合わせ
・進行役:Bさん ・参加者:8名 ・時間:17:00~20:00 ・場所:来客応接室
・全体の流れ ・ゴールイメージの確認:お互いに思っていることを共有している
7.オフサイトミーティングの流れ
オフサイトのルール紹介(Bさん)→チェックイン(参加者が今の心境をひと言ずつ語る)→フリーディスカッション(切り出し:Cさん)→チェックアウト(参加者が感想をひと言ずつ語る)
8.オフサイトミーティングのフォロー
①Bさん、Cさん、スコラのPDとで振り返りミーティングを実施
・成功、失敗およびその原因を出し合い、共有する
・今後の動き(仮説)を出し合い、整理する
②G/Lが取り組んでいる(が、部下は知らない)「標準化ミーティング」に若手が参加
③スコラのPDから、Aさんへのフィードバック
9.成果
①(今後も)G/Lが話を聞いてくれるという安心感
②現場が抱えている問題を一緒に考えてくれそうだという期待感
③同じ技術者としての一体感
10.スコラのプロセスデザイナーの役割
①問題状況の解決へ向けた、全体の流れのプロセス設計
②事前、事後を含めたミーティングにおけるファシリテーション
・言いにくいハードルを下げて、気楽で真面目な雰囲気をつくる
・立場を越えた参加者の共通見解を探す(エンジニアとしてのこだわり、など)
・意見の相違を明確にする、と同時に相違の源(価値観、背景、立場など)を理解しあう
・モヤモヤとした分かりにくい意見に対して、やりとりを誘発し共通理解を得る
・他社事例など異質な視点を投げ込む
⇒スコラに頼んだらどうなるの? ここをクリックしてください!
トップページ > case